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2100年、リサイズにっぽん ~人口減少時代の新芽の息吹~⑥

小野田 孝

更新日:2021年4月12日

日本が「リポジション」するために(中)


 株式会社小野田コミュニケーションデザイン事務所の小野田孝です。


 私は1983年より(株)リクルートという類いまれな変革気質に富んだ壮大なビジネススクール型企業に21年間在籍したのち、2005年に独立して以来16年間、顧客企業の組織と働く人の変革を通じた事業支援を続けている、現場たたき上げの「かかりつけ医型コンサルタント」です。評論家や経済学者ではありませんが、オノコミジャーナル「衰退局面の日本を反転させる処方箋」を昨年の秋よりフェイスブックで展開し、現在は、新リーズとして「2100年、リサイズにっぽん~人口減少時代の新芽の息吹」をお送りしています。


 約80年後の2100年、日本の人口は現在の半分、6,000万人にまで減少します。しかし私は、人口減少を「縮んでいく」と捉えるのではなく、知恵と時間のエネルギーをもって全く別の世界を作り上げる楽しみな機会にしよう、と提案しています。そのためには今、何をしたらいいのか。どう生きたらいいのか。架空の人生を想定し、皆さんと一緒に考えていきます。


 さて、今このジャーナルを読んでいただいている人たちのほとんどは2100年には生きてはいません。そこで少し時間を戻して、2060年の世界を舞台にしたいと思います。

 

 前回までは、2021年の現在に46歳、2060年に85歳になる久美子さんの半生を通して、日本が、世界がどう変わっていくのかをみてきました。今回は、久美子さんと同い年、会社員から起業した大輔さんが登場します。(以下は架空の物語です。登場する人物・団体・場所および文中のデータには架空のものが含まれます。図表は2021年時点で公表されているものです)

 さて、今回も場所はナイジェリア最大の都市、ラゴス。今から39年後の2060年です。 このころのナイジェリアについては、ぜひ前回の前書きを読んでください。


 85歳の大輔さんは、ここラゴスのエコホテル「ダイバシティ」で開かれている世界経済フォーラム2060に参加しています。そのセッションの合間に、日本人の若者2人、海路さんと美亜さんにインタビューを受けています。


 大輔さんは、日本の通信教育事業を手がける大手企業に就職し、30代の時に社内ベンチャー制度を利用して小学生を対象とする「これからの国際社会を学ぶ新プログラム」を立ち上げていました。2020年の新型コロナの感染拡大でこの分野の需要が拡大したことや、新しい時代の到来を感じ、45歳で独立。出身母体の企業の協力を得ながら、世界の子供たちをつなぐオンライン教育ソフト「CHIKYU」を大ヒット商品に育て上げました。CHIKYUは誕生から40年、現在世界100カ国以上で公教育に採り入れられています。


 海路さんと美亜さんは、ロンドンのリンダ・グラットン財団(※架空の財団です)の奨学生で、ロンドン・スクール・オブ・ビジネスに留学しています。


 財団の創設者でもあるリンダ・グラットンさんは、アンドリュー・スコットさんとの共著で2016年に「ライフシフト」を発表しました。日本では「100年時代の人生戦略」という副題で話題になりました。その中で著者は日本の未来について触れており、「2007年に日本で生まれた子どもの半分は107年以上生きることが予想される」として、長寿化した日本や世界にもたらされる社会の変革について論じています。


 2016年に「ライフシフト」で「世界でも指折りの幸せな国」といわれた日本が、その後どのような変化を経て、2060年の今、どうなっているのか。海路さんと美亜さんは財団のプロジェクト「ライフシフトの軌跡」のために、日本の著名人に話を聞いているのです。


●新冷戦の時代


 

●脱「平和ボケ」


●「地球がもたない」という感覚



●「中立国」への模索

 教育ソフトCHIKYUの開発者である大輔さんへのインタビューはまだ続きます。日本が「リポジション」するために(下)を同時公開しておりますので、どうぞお読みください。

                    


※「オノコミ・ジャーナル~衰退局面の日本を反転させる処方箋」は、毎月12日、28日に更新します。



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